【なぜ、今木材が注目されているのか?】

Dentsu Wood Innovaion Forum   Report :

・なぜ、今木材が注目されているのか?

・パネルディスカッション 「木材×◯◯」

・木材とこれからのビジネスの在り方とは?

7月3日、電通本社にて木材の新しい活用法を考えるWood Innovation Forumが行われた。講演時には電通のホールから人が溢れ、キャンセル待ちが出る程の盛況ぶりで多くの企業が森林および木材の活用に対して関心を示して いる事がわかる。各企業の展示内容も木材の可能性を十分に感じる物であり、それぞれの新しい技術や利用法に触れ、改めて木材とビジネスの繋がりについて考 える良い機会となりました。

blog_wood20130703

◎なぜ、今木材が注目されているのか?

講演の始めに電通ソーシャル・ソリューション局長、畔柳一典氏より “なぜ、木材が今、注目されているのか?”をテーマにこのフォーラム開催の経緯と森林の現状についてお話からはじまる。

国土の2/3を占める森林は今、飽和状態にあり戦後建材用に植えられた杉や檜が使われず、十分な手入れのされない暗い森になってしまっている。木が密集し過ぎていると土壌が崩れる原因にもなり、適切な伐採及び木材の利用が必要とされている。そこで行政が始めたのが『木材利用ポイント事業』というもので、地域の木材を活用した新築、リフォームに対してポイントが付与され、日本の木材の利用促進を計る事業だ。これを追い風として森林のサイクルを上手く循環させるために、今ある資源を有効利用し、次の世代の森を育て、今までと違う形で企業がどのように木材とビジネスを繋げるかが重要になってくる。森を“守る”から“活かす”へシフトしている事がわかる挨拶となった。

健康な森のサイクル

その後、林野庁の木材利用課長、阿部 勲氏と東京大学大学院農学生命科学研究科教授、安藤直人氏による基調講演があり、現在の木材活用技術や今までの建築法に基づいたお話を聞く事が出来た。CLT*という合板で20階建ての木造建築がスペインで建てられている事や、今の日本の建築法は戦後から変わっておらず20年遅れており、木造の高層建築が建てられない事、これからは「ひとづくり+ものづくり」が重要になってくる等、行政と研究者の視点から木材や森林の現状が捉えられる講演だった。

*Cross Laminated Timber:クロス ラミネィテッド ティンバー

木材をを繊維方向を交互に重ねたパネル状の積層板。

◎パネルディスカッション 「木材×◯◯」

第一セッションでは「木材×住宅・都市」をテーマに住友林業より佐野惣吉氏、大和ハウス より河野友弘氏、有限会社小川耕太郎百合子社より小川耕太郎氏、林野庁 林政部長より末松広行氏を迎え、ファシリテーターとしてユニバーサルデザイン総合研究所所長 赤池 学氏が登壇した。住宅建築材としてこれからの需要は低くなる事が予想されるが、公園の事務所等の公共施設の木造化が少しづつではあるが進められている。小川耕太郎百合子社では、無垢の板材を使用する時のワックスを開発し、これが大和ハウス等の住宅メーカーに取り扱われるまでになった事や「木もちe-デッキ」というデッキを作る活動の紹介をして頂いた。それぞれが違うアプローチではあるが木材の利用や森林についての理解を広めようとしている事がわかる。

第二セッションでは「木材×新技術」をテーマにFabLabKamakura 渡辺ゆうか氏、宣伝会議ブレーン編集長 刀田総子氏、東京大学大学院農学生命科学研究科教授 安藤直人氏に登壇頂き、引き継ぎ赤池学氏の進行でディスカッションが行われた。

FabLabという場所はまさしく新技術を開発しているような場所で、デジタル工作機器*を使用した新しいモノづくりの場である。日本にも広がりつつある草の根的なコミュニティで、人の学びを大事にしており、まさしく「ひとづくり+ものづくり」という部分を担っている機関である。そんなFabLabKamakuraが取り組んでいる活動の一つとして、FUJI MOCK FESというイベントがある。これは「富士山の麓まで間伐体験をしに行き、モックアップを作ろう!」というフェスティバルで、今年は鎌倉でのデジタル工作機器の習得プログラムを行なう一連のプログラムとなっている。去年は林野庁からの補助事業として採択され第1回を開催することができた。森を考えるのであれば、最低3年は継続しなければならない。今年度、助成金に頼らない事業モデルを確立するためにも今年は鎌倉のITベンチャー、村式が運営するカウントダウンというクラウドファンディングにチャレンジ中である。この活動の目的の一つとして、参加者が日本の森林に対する問題意識を持ち、その人の行動の変化にフォーカスを当てている。

*デジタル工作機器:3Dプリンター、レーザーカッター等の機材

woodinnovation

ブレーン編集長の刀田氏は、雑誌内の事例を元に木材の利用についてを語った。木と紙を交互に重ねたPaper Woodという新しい合板があり、制作している合板研究所への取材の話や、デザイナー柴田文江氏と酒井産業株式会社のコラボレーションにより生み出された、ふちを彩る木製遊具や木工品ブランドの「buchi」、きこりめし(弁当)でわっぱが使用されている(しかも木製ミニチュアのこぎり付き!)等のデザイナー目線での木材の使われ方を紹介して頂いた。どれも企画者が楽しんでポジティブに木材の事について捉えているのが印象的である。

◎木材とこれからのビジネスの在り方とは?

新技術との出会いにより新しい木材の利用法やアイデア、それにより暮らしやビジネスがどのように変化していくかにフォーカスを当て、このフォーラムを通じて企業や行政がどのように森林資源を活用し、イノベーションを起こして行くのか。木材の未来を見据えた第一歩になったのではないだろうか。

私達に出来る事は本当に些細なことかもしれない、それでもFUJIMOCK FESを成長させていくためにはどんなことが必要なのか?  たくさんの人と一緒に考えていきたい。

>>>  チャレンジはこちら

by coma

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