バイオ版Fab Academy ” How To Grow (Almost) Anything “

9月も半ばを過ぎ、めっきりと涼しくなりました。ファブラボ鎌倉の加藤です。

「(ほぼ)なんでもつくる」がファブラボの合言葉ですが、今年から細胞やDNAを作るための方法を学ぶ、How To Grow (Almost) Anythingが世界のファブラボネットワークで始まりました。最近いろいろなところでバイオに関するお話を聞くのですが、ファブラボのような民間の組織でどこまで何が出来るのでしょうか。何が出来るか理解するには、体験してみることが一番です。

Screen Shot 2015-09-20 at 2.42.58 PM

本講座はファブラボで以前から実施されているFab Academyを参考にして組み立てられています。毎週水曜日に講座が行われ、そこで出された課題を一週間でこなしていきます。今年はじめての開講なので、どの国のファブラボも道具を揃えることからはじめます。レーザーカッター、3Dプリンタといったファブラボの設備の他、新たに試験管やピペットから、PCR(DNAを増幅する装置)や電気泳動槽(電気を流してDNAを分離させるための装置)などが必要です。もちろん作れるものは自作しても構いません。

[PCR] : DNAを増幅する装置

openpcr

オープンソースハードウェアとしてOpenPCRというプロジェクトがあります。

[電気泳動槽] : 電気を流してDNAを分離させるための装置

電気泳動槽

講座は2015年の年末まで行われ、以下の様なスケジュールになっています。講師陣はハーバード大学のGeorge Churchをはじめ、MIT、ハーバード、Tuftsなどで最先端の研究を行なっている研究者達です。

  1. Principles and Practices
  2. DNA Nano structures  (DNA、微小構造体)
  3. Synthetic Minimal Cells (人工微小細胞)
  4. Next generation synthesis (次世代の合成生物学)
  5. Bio production (バイオプロダクション)
  6. Darwin on steroids : Bio design, Diversity & selection (ダーウィン オン ステロイズ : バイオデザイン, 多様性と選択)
  7. Genome Engineering (ゲノムエンジニアリング)
  8. Fluorescence In Situ Sequencing
  9. Synthetic development biology (合成開発バイオロジー)
  10. 3D Bioprinting (バイオ3Dプリンティング)
  11. Gene Drive and & Synthetic Ecosystems (遺伝子ドライブと人工的なエコシステム)
  12. Engineering the Human Microbiome (人の微生物群ゲノムをエンジニアリング)
  13. Bio molecure and sensors (バイオ分子とセンサー)
  14. Tool Chains, Automation, and Open Hardware (ツールチェイン、自動化、オープンハードウェア)
  15. Inovation Intellectual property (イノヴェイションと知的財産)
  16. Final presentations (最終発表)

Class 1  : Principles and Practices 

第一回目の講座ではバイオラボを作るにあたり、自分の国の安全基準を調べることから始まります。WHOが発行している実験室バイオセーフティ指針というドキュメントを読んで、安全にラボを運営する方法を学びます。

Class 2 : DNA Nano structures

第二回目では「DNA折り紙」という手法が紹介されました。これはDNA鎖を折り曲げて、ナノスケールの構造体を作る手法です。DNAの情報を読み解くのではなく、DNAを素材と捉えて、工学的に構造物をつくるという発想が面白いです。まだほとんどのラボで設備が整っていないので、この週の課題はCadnanoというソフトウェアを使って、コンピュータ上で作りたい構造体を設計することでした。

[DNA折り紙]

dnaorigami

[Cadnanoのインターフェース]

cadnano

現在第三回の講座まで終えたところですが、まだ実際に何ができるか不明な部分が多いです。今後注目を集めているバイオの分野で、ファブラボ鎌倉ではどのような取り組みができるのか、検証していきたいと思います。ファブラボ鎌倉バイオラボ情報をお楽しみに。

How To Grow (Almost) Anythingについてはこちらをご覧ください。

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