いよいよ今週からFabAcademyがはじまります。講座が始まれば時間に追われる日々となり、課題をこなす事に精一杯で基礎スキルアップどころではなくなります。ファブラボ鎌倉から受講する方を対象に、スムーズにFabAcademyを受講できるようプレスクールを実施しています。協力隊のお二人の視点で、その様子をご紹介。
プレスクールでは、ファブアカデミーを受講する前の基本的な心得や準備事項、スキルを身に着け、事前に自信をつけることを目的としています。ファブアカデミーで扱うサンプルセンサ基板をブレッドボードを用いた試作で電子工作基礎を学び、さらにサンプルセンサ基板を模写することを通じて基板設計CAD EAGLEの使い方を学習していきました。
最終回となる今回は、Fusion360を使った3Dモデリングとなります。まずはレゴブロックの基本的な形である8ポッチブロックの形状を細かくノギスではかり、その形をFusion360を使い3Dモデルとして作っていきます。

ブロックをノギスで計測。3Dモデルにおこすためにブロックのあらゆる箇所をノギスで計測した。メモリの読み方や、ノギスの様々な部分を使った計測方法を学ぶことができた。
レゴグロックは凹凸がたくさんあり、計測しなくてはならない箇所がたくさんあります。今までなんとなく挟む使い方しかしたことのなかったノギスでしたが、今回4種類の測り方を駆使しながら計測していきました。なんとか形になったものの実際にできたモデルは細かいズレが生じてしまい実際にブロックとして使うにはうまくくっつかないものになってしまいました。おそらく原因は作り方で、正確に3Dモデルを作るには計測だけではなく、作り方も大きく影響するということを学びました。

3Dモデルを動くようにアセンブリしている図。別々に作ったパーツをジョイントを使いアセンブリしていっているところ。今回はピストンということで、円柱の箇所が前後に動くように設計した。PC画面内で組み立て後の動きがわかるのでとても便利だった。
レゴブロックの次は、接合機能を使って画面上でアセンブリ(組立て)し、動きのある3Dモデルを作成しました。ジョイントは複数パーツのつなぎ目のことで、固定したり、色んな動きができるようにしたり設定することができます。パーツ同士を組み立ててジョイントの設定をうまく工夫することで実在する機構の動きを再現できたりします。今回はピストン機構を考えながら作りました。画面の中とはいえ、自分が想像した通りにパーツ同士が組み合わさって動くようになる様子は痛快で、Fusion360を使ってみた中で一番楽しい瞬間でした。本番のFabAcademyでも機会があれば積極的にこの機能を使っていきたいと思います。

参加者同士で教え合うことも。Fusion360を初めて触った人も多いので、解決方法を参加者全員で共有しプロジェクトを行った。
前回参加したFABBASIC3Dよりも難しい内容でしたが、栗山町で3D講習会を実装したときには今回の手法を導入したいと思いました。講習後は、同じくファブラボ鎌倉からFabAcademyを受講する参加者と今回の課題を復習したり、インストラクターにファイナルプロジェクトに関して相談しました。Fab Academyを実践する際には、参加者を複数名集客しアドバイスに対して様々な解決方法を提案できるようにしなければいけないと感じました。
いよいよFabAcademy 2020が、はじまります!