【鎌倉研修日記 vol.26】

6回目のFabAcademyの授業では、マイコンを使った簡単なプログラムを実行できる電子基板を作成しました。ファブラボといえば3Dプリンタやレーザーカッターなどが代名詞となっておりますが、自分たちで使う基板を切削して作るということは、あまり知られていないのではないでしょうか。FabAcademyは最終課題で使用する基板も制作していきますよ。

FabAcademy#6_授業の様子

FabAcademyグローバルセッションの授業の様子。オンライン上で、受講生の顔を見ることができます。鎌倉から受講している、自分(岡)の様子も写り込んでいます。

授業動画 #6: 基板設計   electronics design (videoreview)

以前も同じように銅板を切削加工して作成していきましたが、今回は、銅版に必要なパーツを一通りのせ、はんだづけをしました。前回はプログラムを書き込むのに特化した基板だったのに対し、今回は様々なプログラムを書き込んで実行する必要があるため、実行できるプログラムを増やすためにいくつかパーツを足していったりしました。今回は基板を自分でデザインして作るということが目的なので、プログラム自体は用意されているシンプルで簡単なものを使用します。基板を自分でデザインするとはどういうことかというと、マイコンを動かすのに必要なパーツを適切な順番で並べて回路を作成し、切削する形を決めるということです。その作業には専用のソフトウェアを使用し、出来上がったデータをもとに前回も使用したSRM20という機械で削り出します。機械での切削が終わってもうまく削れていない箇所があったりするので、しっかりチェックし、削れていない箇所は超音波カッターを使用し手動で削ります。そしてはんだ付けを行いそこでも通電しているかなどのチェックを行い、最終的にはプログラムが動いているかのチェックを行います。実際に様々なミスがチェックの際に見つかり、基板作成はチェック作業がいかに重要かということがわかった週となりました。

回路設計ソフトのイーグルでのパーツ選択

回路設計ソフトのイーグルでのパーツ選択

回路に必要なパーツを選択して回路図に配置していきました。イーグル用に作成されたパーツ情報の入ったライブラリが様々なところで公開されているので、それを取り込むことで様々なパーツを自分の回路の設計に利用することが可能です。

2020年3月1週目_写真4_イーグルでの回路の設計図

配置していったパーツを位置や順番などを考えながら、回路になるように緑の線でそれぞれを接続していきます。線に名前をつけることで、実際には繋がっていなくても同じ名前の線同士で繋げることもできます。

回路設計ソフトのイーグルでのパーツ選択

イーグルでは自分が設計した回路にエラーがないかチェックすることができます。ここで出てきたエラーを解消していくことで正しく繋がっている回路を設計していきます。

2020年3月1週目_写真6_デザインルールの決定

デザインルールの決定

回路の線の幅や、パーツを設置するためのパッドのサイズなどデザインに関してのルールを決定します。

2020年3月1週目_写真7_基板デザインの作成と画像書き出し

基板デザインの作成と画像書き出し

設計図で用意しておいたパーツの配置を決めて、実際の回路になる線を引いていきます。設計の内容が反映されているため、ショートするような回路は自動で回避されるようになります。全てのパーツをつなぐためには、色々な場所に動かし隙間を見つけながら繋いでいく必要があり、パズルをやっているような感覚になりました。場所によっては線を太くしたりしながら回路を作成し、全ての線を繋げ終えたら画像として書き出します。

2020年3月1週目_写真8_基板デザインの加工

基板デザインの加工

基板のデザインとして書き出した画像に他のソフトウェアを利用してさらに加工を追加することができます。今回自分はボードの識別用の名前を追加しました。

2020年3月1週目_写真9_コンピューター上での切削準備

コンピューター上での切削準備

切削機SRM20にて削り出しを行うために、modsで切削データを編集しました。左は回路のデータ、右は基板の外形データでそれぞれ削っていきます。文字の追加の編集を行なった関係で画像の解像度が変わってしまい、はじめの切削ではサイズが間違って出力されてしまったので注意が必要です。

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削り出した基板

削り出した基板は数カ所削りきれていない箇所が残っていたので後から超音波カッターにて削りました。デザインではちゃんと作れていても、うまく削れていない場合もあるので削った後の確認が重要になります。

2020年3月1週目_写真11_はんだ付け後の導通チェック

はんだ付け後の導通チェック

はんだ付けを行ったのちにマルチメーターを使用して電子回路がしっかり働いているかどうかを確認しました。

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いもはんだの修正

プログラムの書き込みの際にうまくできなかったことから再度確認を行なったところ、マイコンの脚の部分(画像では一番右側の脚)にしっかりとはんだ付けができていない箇所があったことがわかったので修正を行いました。所謂いもはんだと呼ばれる状態で小手先の温度が低かった時に起きてしまう現象です。すでにはんだは付いているのでしっかり熱されたはんだこてで少し触ってあげるとこの問題は解消しました。

2020年3月1週目_写真13_テストプログラム

テストプログラム

C言語で書かれたテストプログラムをこれから書き込んでいきます。今回のプログラムはあらかじめ用意されているもので、Arduinoのシリアルモニタを使用して、自分が文字列を基板に送信すると基板から特定の文字列が帰ってくるといったechoと呼ばれるプログラムです。このプログラムを前回も使用したmakeコマンドを使いながら基板に書き込んでいって、作成した基板が正常に動作しているか確認します。

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プログラムの書き込みのを行います。以前に作成した自作のプログラム書き込み機を使用して書き込みを行なったところはじめうまく行かずに何度か原因を探る必要が生まれました。最初ははんだの問題で、次はUSBの接触の問題だとわかり、最終的には書き込むことができました。今回行なったような電子工作が関係してくる組み込みプログラミングでは問題を探るためにあらゆる角度からデバッグを行う必要があります。ハードの問題かソフトの問題か、あらゆる可能性の中から原因を探るためかなりハードな作業となります。

2020年3月1週目_写真15_echoプログラム

echoプログラム

実際に書き込むことのできたechoプログラムは、arduinoのシリアルモニタ上で文字を入力すると、「あなたは〜と入力しました。」とマイコンが返してくれるものになっています。画像では”o”という文字を入力した後なので「あなたは”o”と入力しました。」と帰ってきています。

2020年3月1週目_写真16_オシロスコープ

オシロスコープ

最後にオシロスコープの使用方法を学びました。オシロスコープは電気信号を捉えて画面上に表示することができるため、マイコンとパソコンの間の通信内容を確認することができます。信号はhighとlowの電気的な組み合わせで、それが文字の情報になったりしています。今回はechoプログラムにおける発信側と受信側の電気信号を調べたところ、見事自分が送信した内容が電気信号として送られていることが確認できました。これらを駆使して自分の作成したものが正しい動きをしているかどうか今後確認していくことになります。

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